差し歯の周囲の黒ずみへの対処法
差し歯の周囲の歯茎が黒くなってしまうことがあります。せっかく周囲の歯に合わせた被せ物を入れても、歯茎が黒ずむと歯茎が不健康な印象を与えてしまい、審美的に問題が出てしまいます。差し歯をしていると歯茎が黒くなるのは仕方がない、と思っている方もいるかもしれませんが、実は使う材料によって歯茎を黒くしないことは可能です。
差し歯の周りの歯茎が黒くなる原因
差し歯の周囲の歯茎が黒くなるのは、使用している材料から溶け出した金属イオンが主な原因です。特に保険の前歯の被せ物の場合、前歯には白い材料が使われるものの、被せ物のフレームには金属が使用されるため、金属イオンが唾液中に溶け出しやすく、それが歯茎の色を黒ずませてしまいます。
もしくは、被せ物を入れる際に、土台の金属を削る際に出る金属の粉末が歯茎の内部に入り込み、それが酸化して黒くしてしまうこともあります。いずれにしても、一度黒ずんでしまった歯茎は自然に元の色に戻ることはありません。
差し歯の周囲を黒くしないための方法
差し歯を入れる際に、歯茎を黒くしないためには、次のような方法があります。
◆オールセラミックを入れる
金属を使用すると、どうしても歯茎を黒くしてしまう可能性があります。そのため、絶対に歯茎を黒くしたくない場合には、金属を一切使用しないオールセラミックを選ぶのが確実です。最近では、強度に優れるセラミックがありますので、ブリッジにする場合のように力がかかるケースでも、金属を使用しない治療が可能です。
◆ファイバーコアを入れる
神経を抜いた歯の場合、歯根の中に支えを入れて強度を補強する必要のあるケースがあります。そのような場合、強度に優れる金属が使われることも多いですが、それが歯茎の黒ずみの原因となる場合も多くあります。
そこで、グラスファイバーでできている金属不使用の「ファイバーコア」というものを使うことで、黒ずみ原因を作らないことが可能です。
差し歯で歯茎が黒ずんでしまったら
差し歯によって歯茎が黒ずんでしまった場合、黒変してしまった歯茎を外科的にメスで切り取る方法、歯科用レーザーで取り除く方法などがあります。その上で、金属を使わない材料に変えると、再度黒ずみが起こるのを防ぐことができます。
歯茎が黒ずんでいるだけで、歯茎が不健康に見えてしまったり、年齢よりも老けてしまったりする原因にもなります。そのため、もし、差し歯を入れる際にはそのようなリスクもよく踏まえた上で、材料を選ばれることをおすすめします。