インプラントと差し歯って同じもの?
インプラントって差し歯のこと?と思われる方もいるかもしれません。
歯茎にさすイメージから両者はよく混同されがちですが、実は全く違うものです。
それぞれの違いについて見ていきましょう。
インプラントと差し歯の違い
インプラントは「歯を全て失ってしまった場合」に行うもの
インプラントは、歯が抜けた、もしくは抜歯してまるごと失った場合に行います。
歯根もありませんので、人工歯根を埋めてその上に被せ物をします。
差し歯は「歯根が残っている場合」に行うもの
差し歯は、歯茎から見えている部分である「歯冠」のみを失った場合に行う方法です。歯冠を失うと、表からは歯がないように見えますが、歯根は残っているのでその部分にコア(土台)と呼ばれるものを差し、その上から被せ物をします。
両者の違いを簡単に説明すると上のようになります。
それでは詳しい違いについて見ていきましょう。
差し歯とは
歯根がしっかりと残っている状況で行う治療

差し歯は、歯根がしっかりとしている場合にその上に土台を立てて被せ物をする方法で、神経を抜いている歯に対して行われます。
歯の内部に土台を立てるとはいえ、神経のないところに行いますので通常治療を行う際に痛みを感じることはなく、麻酔も必要になりません。もちろん手術も必要になりません。
◆治療期間
差し歯の場合、土台作りと被せ物作りを通常は分けて行います。
全てのステップを入れるとだいたい3、4回程度で終わります。
◆治療費
差し歯にする場合、保険治療と自費治療のいずれかを選ぶ形となります。
前歯の場合には両方とも白い材質にすることができますが、保険の場合だと金属のフレームの見える範囲にプラスチックが貼り付けられたものとなり、3割負担の保険適用で数千円程度の金額になります。
自費治療の場合にはセラミック素材となり、10万円以上くらいが相場ですが、歯科医院で使用する素材などによっても料金が変わってきます。
インプラントとは
歯根も失った場合に行う治療
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インプラントは、歯根まですべて失った場合に行われる治療です。
歯茎を切開し、あごの骨に人工歯根を埋めて被せ物をしますが、人工歯根を埋める際には手術が必要です。
手術が必要になるため、重度の全身疾患のある方などでは行えない場合もあります。
◆治療期間
インプラントを埋め込んだ後は骨と結合する期間を待つ必要があります。結合期間は3~6か月程度かかるのが一般的で、骨とインプラントがしっかりと結合したのを確認してから被せ物の治療を行います。
そのためトータルとしての治療期間は数か月単位と長くなります。
◆治療費
インプラント治療の場合基本的に保険適用がありませんので、1本につき、30万円以上かかるのが一般的です。
ですが実際には、インプラントをしたいところに骨が足りない場合もあり、その際には骨を再生する手術が必要となりますので、別途料金がかかってきます。
実際にどのくらいかかるかは個々の状況によっても違ってきますので、まずはカウンセリングの際にご自分の場合にはどのくらいかかりそうか、ということを確認しておくとよいでしょう。