薄毛が気になり始めたものの、自分の症状がどのタイプに当てはまるのか、AGAなのかどうかを判断できずに悩んでいる方は少なくありません。
この記事では、男性・女性のタイプ別特徴からセルフチェック方法、治療の判断材料まで、薄毛の種類を正しく理解し、早期対策につなげるための情報をまとめました。
はげの種類は大きく3つある(M字・U字・O字)
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薄毛の進行パターンは、大きく分けてM字・U字・O字の3種類に分類されます。これらは薄毛が進行する部位や形状によって名付けられており、それぞれに特有の進行パターンがあります。
M字はげの特徴と見分け方
生え際の剃りこみが深まるため、前髪を下ろさないと地肌が目立つケースが多くあります。
| タイプ | 主な特徴 | 見分け方 (セルフチェック) |
|---|---|---|
| M字はげ | ・生え際の両端が後退しM型 ・左右差が出やすい ・AGAの影響が強い傾向 | ・鏡で左右差をチェック ・生え際の角度が鋭くないか確認 ・昔の写真と比較して両端が下がっていないか確認 |
初期段階では、おでこ(額)が広くなったように感じたり、おでこの生え際の毛が細く薄くなったように感じたりする症状だけでAGAの自覚がない方がほとんどです。
しかし、M字ハゲは鏡を見て自分でチェックできる場所なので、比較的早いうちから症状に気づきやすいタイプと言えます。
U字はげの特徴と見分け方
額の中央付近から後退が進みやすく、前髪全体のボリュームが薄くなることで気づく人が多いです。
| タイプ | 主な特徴 | 見分け方 (セルフチェック) |
|---|---|---|
| U字はげ | ・額全体が均等に後退 ・M字より広い範囲に薄毛が広がる ・気づきにくく進行しやすい | ・指で生え際をなぞり均等に後退してないか確認 ・額の広さを過去写真で比較 ・M字のような左右差が少ない |
U字はげの進行は全体的に均等であるため、M字はげに比べて初期段階では気づきにくいという特徴があります。U字型は、M字型がさらに進行した状態で、生え際全体が後退し、U字のような形になります。
40代~50代の中年層に多く見られます。
O字はげの特徴と見分け方
日本人男性は比較的このタイプが多いと言われています。
| タイプ | 主な特徴 | 見分け方(セルフチェック) |
|---|---|---|
| O字はげ | ・つむじ周辺から薄くなる ・円状に地肌が透けやすい ・上から見ないと気づきづらい | ・スマホで頭頂部を撮影 ・つむじの拡大や透け感を確認 ・明るい場所で地肌の透け具合をチェック |
O字はげのセルフチェックポイントは以下の通りです。
- 頭頂部に細く弱々しい毛が多い(他の部位に比べて)
- 頭頂部にライトを当てると、地肌がやや透けて見える
- 頭頂部が全体的にぼんやりと薄いような印象がある
頭頂部は自分で見る機会が少ないため、O字ハゲを初期段階で自覚することは困難です。他者からの指摘で初めて知る方も多くいらっしゃいます。
複合型(M字+O字など)のはげ
複数の部位が同時に薄毛になることで、全体的に進行して見えやすく、AGAで多く見られるパターンです。
| タイプ | 主な特徴 | 見分け方(セルフチェック) |
|---|---|---|
| 複合型 (M+Oなど) | ・複数の部位が同時に薄くなる ・全体に進行して見えやすい ・AGAで多く見られるパターン | ・生え際と頭頂部の両方を確認 ・M字・O字の特徴が混在していないかチェック ・複数箇所に”同時進行”がないか確認 |
U字ハゲは薄毛の範囲が広いため、進行すると薄毛がとても目立つようになります。サイドと後頭部にしか髪が残らないので、症状が進み広範囲に広がる前に、早めに治療を開始することをおすすめします。
はげの進行度(ノーウッド分類)の簡単な目安
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薄毛の進行度を客観的に評価する指標として、「ハミルトン・ノーウッド分類」が広く使用されています。ハミルトン・ノーウッド分類ではAGAを7つの段階に分けています。AGAはステージⅠからステージⅦに向かって進行します。
この分類は、AGAの進行パターンと進行度を可視化したもので、医師が診断や治療方針を決定する際にも活用されています。ただし、これは欧米人のパターンを基にしているため、日本人を含めたアジア人と異なるパターンの場合もあります。
| 進行度 | 主な特徴 | チェックポイント |
|---|---|---|
| Ⅰ型 | 生え際はほぼ後退なし | 以前と比べて変化があるか軽く確認 |
| Ⅱ型 | M字気味に生え際が少し後退 | 両端が少し下がっていないか確認 |
| Ⅱ Vertex型 | M字の後退に加えて頭頂部も薄くなる | 額の”角度”の変化をチェック |
| Ⅲ型 | M字が明確に後退・薄毛が目立ち始める | 写真比較で変化がわかる |
| Ⅲ Vertex型 | M字と頭頂部が同時に薄くなる | 複合型の兆候がないか確認 |
| Ⅳ~Ⅴ型 | U字化と頭頂部の薄毛が拡大 | 地肌の透けが広範囲になる |
| Ⅵ~Ⅶ型 | 生え際と頭頂部のつながりが薄くなる | 広い範囲で薄毛が進行 |
はげの進行を放置する危険性

AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると薄毛が確実に進行して、数年後には全体的な薄毛や「はげ」に発展する恐れがあります。
放置することによる主なリスクは以下の通りです。
- 治療にかかる時間と費用の増大
- 毛根の機能喪失
- セルフケアでは改善が困難
進行度が高くなるほど、元の状態に戻すための治療期間が長くなり、それに伴って費用も増加します。ハミルトン・ノーウッド分類で定義している7つの進行度合いは、個人差はありますが、治療を行わなければ1段階進行するのに5年かかるといわれています。
薄毛が長期間続くと、毛包が徐々に小さくなり(萎縮)、最終的には髪を作り出す能力を完全に失ってしまう可能性があります。この状態になると、治療薬の効果も期待できなくなるため、早期治療が重要です。
AGAの進行を市販の育毛剤やシャンプーだけで止めることは難しく、医学的な介入が必要になるケースがほとんどです。早期に専門医に相談することで、より効果的な治療を受けることができます。
はげが進行する主な原因と他の脱毛症との違い

AGA(男性型脱毛症)の主な原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)です。DHTは、男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結合することで生成されます。
ジヒドロテストステロン(DHT)には髪の毛の成長期を極端に短くする作用があるため、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ちるようになります。
- ヘアサイクルの成長期が短縮される(通常2~6年→数ヶ月に短縮)
- 毛母細胞の働きが低下する
- 髪が細く、短くなっていく(軟毛化)
- 最終的に毛包が小さくなり、髪が生えなくなる
遺伝の影響
AGAには強い遺伝的要因があることが分かっています。特に以下の2つの要素が遺伝しやすいとされています。
- 5αリダクターゼの活性度
この酵素の活性度が高い体質は遺伝しやすく、DHTが生成されやすくなります。 - アンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)の感受性
受容体の感受性が高いと、少量のDHTでも薄毛が進行しやすくなります。
ただし、遺伝的要因があるからといって必ず薄毛になるわけではありません。生活習慣や環境要因も大きく影響するため、適切な対策により進行を抑制することが可能です。
生活習慣・ストレス
生活習慣の乱れやストレスも薄毛の進行に影響を与えます。
- 睡眠不足
- 栄養バランスの偏り
- 慢性的なストレス
- 喫煙・過度の飲酒
成長ホルモンの分泌が減少し、髪の成長に悪影響を与えます。
タンパク質、ビタミン、ミネラルなど髪に必要な栄養が不足すると、健康な髪が育ちにくくなります。
血管収縮により頭皮の血流が悪化し、毛根への栄養供給が低下します。
血流悪化や栄養吸収の妨げとなり、髪の成長を阻害します。
AGA以外の脱毛症との違い
薄毛の原因はAGAだけではありません。他の脱毛症との違いを理解しておくことで、適切な対処法を選択できます。
| 脱毛症の種類 | 特徴 | AGAとの違い |
|---|---|---|
| 円形脱毛症 | 円形や楕円形に髪が抜ける | 自己免疫疾患が原因、部分的に完全に抜ける |
| 脂漏性脱毛症 | 頭皮の皮脂過剰による炎症 | 頭皮環境の悪化が原因、フケやかゆみを伴う |
| 休止期脱毛症 | 全体的に髪が薄くなる | 一時的な要因(ストレス、栄養不足等)で起こる |
| 牽引性脱毛症 | 引っ張られる部分が薄くなる | 物理的な負荷が原因、髪型の影響 |
自分のはげの種類を見分けるセルフチェックの方法

生え際の後退から確認する方法(M字/U字)
生え際の変化を正確に把握するための具体的な手順を紹介します。
明るい場所で正面から鏡を見て、生え際の左右のバランスを確認します。M字の場合は左右の剃り込み部分に差が出やすいのが特徴です。
人差し指と中指を使って生え際をなぞってみましょう。M字の場合は両端が鋭角に後退し、U字の場合は緩やかなカーブを描きます。
額にシワを作り、一番上のシワから生え際までの距離を測定します。指3本分以上離れている場合は注意が必要です。
頭頂部の変化から確認する方法(O字)
頭頂部は自分では見えづらい部分なので、以下の方法でチェックしましょう。
手鏡を使って頭頂部を確認し、つむじ周辺の地肌が透けて見える範囲をチェックします。
明るい照明の下で、地肌の透け具合を確認します。以前より地肌が目立つようになっていたら要注意です。
定期的に同じ条件で撮影し、変化を記録することが大切です。
3ヶ月~半年前の写真と比較することで、客観的に進行度を判断できます。
女性にもあるはげの種類

- びまん性脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 分娩後脱毛症
びまん性脱毛症
女性の薄毛は、頭頂部もしくは全体的に均一に髪が抜けていくことが多いのが特徴です。髪の毛全体のボリュームが無くなる症状を「びまん性脱毛症」と言います。
- 頭部全体的に薄くなる
- 分け目が広がって見える
- 髪のハリ・コシが失われる
- トップのボリュームが減少する
厳密に言うと、女性ホルモンの著しい減少が原因で発症するびまん性脱毛症が「FAGA(女性男性型脱毛症)」です。特に40代後半以降の女性に多く見られ、加齢による女性ホルモン(エストロゲン)の減少が主な原因となります。
牽引性脱毛症
髪の毛が持続的に引っ張られることによって、毛根(毛包)にダメージが蓄積し、結果として髪が抜け落ちてしまう状態を指します。
- きついポニーテール
- お団子ヘア
- 編み込み
- エクステンション
- いつも同じ分け目
分娩後脱毛症
出産後に一時的に抜け毛が増える現象を「産後脱毛症」または「分娩後脱毛症」と呼びます。これは病気ではなく、多くの女性が経験する生理的な変化の一つです。
妊娠中は、女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌量が大幅に増加します。これらのホルモンには、髪の毛の成長期を持続させる働きがあります。しかし、出産後はこれらのホルモンが急激に減少するため、一時的に抜け毛が増えます。
通常、産後2~3ヶ月頃から症状が現れ、半年から1年程度で自然に回復することがほとんどです。
はげを進行させない対策3つ

- 生活習慣の改善で頭皮環境を整える
- 市販の育毛ケア製品を利用する
- 専門クリニックで行うAGA治療
より効果に期待したい場合は専門のAGAクリニックで治療を検討しましょう。
生活習慣の改善で頭皮環境を整える
薄毛の進行を抑えるための基本的な生活習慣の改善ポイントを紹介します。
睡眠の質を高める
- 毎日7~8時間の睡眠を確保
- 就寝前のスマートフォン使用を控える
- 規則正しい睡眠リズムを保つ
- 成長ホルモンが分泌される22時~2時の間に熟睡する
バランスの良い食事
- タンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)を十分に摂取
- 亜鉛(牡蠣、レバー、ナッツ類)を意識的に摂る
- ビタミンB群(豚肉、まぐろ、バナナ)を取り入れる
- 鉄分(ほうれん草、レバー、あさり)不足に注意
適度な運動
- 週3回、30分程度の有酸素運動
- ウォーキングやジョギングで血行促進
- ストレッチで頭皮の血流改善
ストレス管理
- 趣味の時間を確保する
- リラックス法(深呼吸、瞑想)を実践
- 十分な休息を取る
市販の育毛ケア製品を利用する
市販で入手可能な育毛ケア製品の中で、医学的に効果が認められているものを紹介します。
厚生労働省に承認された発毛成分で、血管拡張作用により毛根への血流を改善します。男性用は5%、女性用は1~2%の濃度が一般的です。
使用上の注意
- 1日2回、規則正しく使用する
- 最低でも4ヶ月は継続する
- かぶれやかゆみが出た場合は使用を中止
頭皮環境を整える成分が配合されたシャンプーを選びましょう。ただし、シャンプーだけでAGAの進行を止めることは困難です。
選び方のポイント
- アミノ酸系洗浄成分配合
- 無添加・低刺激性
- 頭皮の保湿成分配合
専門クリニックで行うAGA治療
医学的根拠に基づいた治療を受けることで、より確実な改善が期待できます。
内服薬による治療で代表的なフィナステリドとデュタステリドは、どちらも乱れたヘアサイクルを正常化して薄毛・抜け毛を予防する効果がある成分です。
| 治療薬 | 作用 | 特徴 |
|---|---|---|
| フィナステリド | 5αリダクターゼⅡ型を阻害 | ・副作用が比較的少ない ・費用が比較的安価 |
| デュタステリド | 5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型を阻害 | ・フィナステリドより効果が高い ・副作用の発現率がやや高い |
フィナステリドかデュタステリドの服用と共に「ミノキシジル」を併用するようおすすめしているAGAクリニックは多いです。薄毛・抜け毛を防止しながら発毛を促進することで、効率よく改善できる効果が期待できるからです。
最近では、オンライン診療でAGA治療薬を処方してもらうことも可能です。通院の手間が省け、プライバシーも守られるメリットがあります。
はげの種類に関するよくある質問【Q&A】

- はげやすい頭の形はありますか?
-
医学的に「はげやすい頭の形」というものは証明されていません。薄毛の原因は主に遺伝的要因、ホルモンバランス、生活習慣などによるものです。
頭の形と薄毛の関連について一般的に言われることもありますが、これらは科学的根拠に乏しく、迷信の域を出ません。薄毛の進行は頭の形ではなく、体質や生活習慣の影響が大きいと考えられています。
- AGA治療にかかる期間はどれくらいですか?
-
デュタステリドやフィナステリドでは、最初の2カ月ほどで「初期脱毛」という現象が起こる方もいます。現状より一時的に髪の毛が少なくなりますが、3カ月目以降から徐々に増えていきます。
一般的な治療期間の目安
- 3ヶ月:初期脱毛が落ち着き、抜け毛が減少し始める
- 6ヶ月:発毛効果を実感し始める
- 12ヶ月:明確な改善が見られる
ただし、効果の現れ方には個人差があり、薄毛の進行度、年齢、生活習慣な
- AGAは自然に治りますか?
-
残念ながら、AGAは進行性の脱毛症であり、自然に治ることはありません。AGAは放置すると進行し続ける恐ろしい脱毛症ではありますが、フィナステリドなどの有効成分が存在します。
適切な治療を行わない限り、薄毛は徐々に進行していきます。しかし、早期に治療を開始すれば、進行を抑制し、改善することが可能です。生活習慣の改善だけでは限界があるため、医学的な治療が必要となります。

